18.4制度改正のポイント
介護サービスを利用するまでの流れ
介護サービスを利用するには、要介護認定を受けなければなりません。
要介護認定申請からサービスの利用までご紹介します。ケアマネジャーとしての仕事が、ここから始まります。
また、介護サービスを利用するまでの大事なポイントです、しっかり理解してください。
要介護認定申請
まずサービスの利用を希望する人は、市区町村の介護保険担当窓口に要介護認定の申請をします。
申請できる人
・本人又は家族
・申請に行くことができない場合などには、成年後見人、地域包括支援センター、または厚生労働省令で定められた居宅介護支援事業者、介護保険施設等に代行してもうらこともできます。
私の周りでは、本人又は家族から居宅介護支援事業所に介護に関する相談があり、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが、市区町村介護保険担当窓口と調整を行い、事業者が代行申請するケースが一番多いです。
申請に必要なものは
・要介護・要支援認定申請書(市区町村の窓口にあります。)
・介護保険被保険者証(65歳到達者には市区町村から交付してあります。)
(なお、第2号被保険者の場合は加入している医療保険の被保険者証)
※家族の方が申請される場合や居宅介護支援事業所の代行申請の場合、窓口で受け付ける時に、現在の状況について簡単な聞き取り調査があるところがありますので、生活状況や病履歴等を把握していったほうがスムーズな申請が出来ると思います。
認定調査及び主治医意見書
認定調査は、調査員が自宅を訪問し、心身の状態を調べるため、本人や家族から聞き取り調査を行います。 調査は、全国共通の調査票にもとづき、基本調査、概況調査、調査員による特記事項の記入になります。
調査は、主に市区町村の保健師が行いますが、市区町村と委託契約した指定市町村事務受託法人の経験豊富なケアマネジャーが行う場合もあります。
次に、判定をより正確に行うためと、認定者が適切なサービスを利用するため、医療情報として、かかりつけ主治医の意見書が必要になります。主治医意見書は、市区町村が作成依頼しますので申請者の費用負担はありません。
主治医がいない場合には、市区町村の指定した医師が診断します。
調査・診断命令に従わないときは申請が却下されます。
介護認定審査・判定
認定調査の結果と特記事項、主治医意見書をもとに、どれくらいの介護が必要か、「要介護状態区分」の判定が、介護認定審査会で行われます。
介護認定審査会とは・・・・
「介護保険法第14条」
第38条第2項に規定する審査判定業務を行わせるため、市町村に介護認定審査会を置く。
「介護保険法第15条」
認定審査会の委員の定数は、政令で定める基準に従い条例で定める。
2 委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験者を有する者のうちから、市町村長が任命する。
介護認定審査会は、審査・判定を行い、その結果を市町村に通知する。その際、必要のあるときは次のような意見を述べる。
a 被保険者の要介護状態の軽減または悪化の防止のために必要な療養に関する事項
b 居宅サービス・地域密着型サービス・施設サービスの適切・有効な利用等に関する留意事項
ということで、審査については、学識経験者等が本制度を基に公平・公正に判定するようになっています。
ただ、その判定に不服の人も少なからずいらっしゃいます。
その受けざらとして本制度は、不服申し立ての請求手続きも法の中できっちり、対応できるようになっているところです。もし、判定に不服のときは、各都道府県の介護保険係りに不服申したて制度について、ご相談されるのが一番かと思います。
認 定
介護認定審査会の判定を基に、市区町村が認定します。また認定結果通知を、原則として申請から30日以内に本人へ送付します。
このとき被保険者証に次の事項を記載し返します。
a 該当する要介護状態区分
b 審査会意見のbの事項に関する認定審査会の意見
要介護者に該当しないとき認めたときは、理由をつけて通知し、被保険者証を返します。
<要支援認定の手順>
要支援認定の手順も、基本的に要介護認定と同じ。
要支援認定については、介護認定審査会の意見として、療養に関する事項だけでなく、家事(生活援助)に関する事項も述べることができる。審査会意見bの事項にかかるサービスは、介護予防サービス・地域密着型介護予防サービスである。
認定の区分は下記の表となりますが、今回の制度改正で、改正前の要支援者と要介護1の一部の方を、要支援1と要支援2に区分することになりました。
また、要支援・要介護状態区分により、介護予防サービス・在宅サービスの利用限度額が設定されていますが、制度改正後の限度額(訪問系・通所系のサービスを利用した場合の限度額)も以下の様になります。
限度額内の利用者負担は1割ですが、限度額を超えた分は全額利用者負担となります。
| 要支援・要介護状態区分 | 心 身 の 状 態 の 例 | 介護予防サービス、在宅サービス利用限度額(1ヵ月 |
| 要支援1 | 基本的な日常生活は、ほぼ自分で行うことができるが、要介護状態にならないように何らかの支援が必要 | 49,700円 |
| 要支援2 | 要支援1の状態より日常生活を行う力がわずかに低下し、何らかの支援が必要 | 104,000円 |
| 要介護1 | ・基本的な日常生活や身の回りの世話などに一部介助が必要。 ・立ち上がりなどに支えが必要。 |
165,800円 |
| 要介護2 | ・食事や排泄、入浴、洗顔、衣服の着脱などに、一部又は多くの介助が必要 ・立ち上がりなどに支えが必要 |
194,800円 |
| 要介護3 | ・食事や排泄、入浴、洗顔、衣服の着脱などに、多くの介助が必要。 ・立ち上がりなどが自分でできない。歩行が自分でできないことがある。 |
267,500円 |
| 要介護4 | ・食事や排泄、入浴、洗顔、衣服の着脱などに、全面的な介助が必要。 ・立ち上がりなどがほとんどできない。歩行が自分でできない。 ・認識力、理解力などに衰え見え、問題行動もある。 |
306,000円 |
| 要介護5 | ・日常生活や身の回りの世話全般にわたって全面的な介助が必要 ・立ち上がりや歩行などがほとんどできない。 ・認識力、理解力などに衰えが見え、問題行動もある。 |
358,300円 |
ケアプランの作成
要介護1〜5と認定された人は、在宅サービスか施設サービスかを選択します。在宅サービスの利用者は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーがケアプランを作成します。施設サービス利用の場合は、施設のケアマネジャーがケアプランを作成します。
また、要支援1・要支援2の方のケアプランは、地域包括支援センターで保健師等が中心となって介護予防プランを作成します。
一部指定居宅介護支援事業所等(所属のケアマネジャーが作成することになります。)に委託されていることもあります。
ケアプラン作成にあたっては更に詳しくご紹介しますが、ケアプランの原案ができあがり、市区町村・サービス事業所との調整を行い、本人の同意が得られたならばサービスの利用ができるようになります。
サービスの利用
サービス事業者に保険証を提示して、ケアプランにもとづいたサービスを利用します。
ケアプランにもとづいたサービスの利用者負担は原則として費用の1割です。
サービスを利用するまでには、手続きや、調整など、いろいろなことをクリアしなければなりません。そんな中で、専門的な知識を持ち、利用者・市区町村・事業所等と調整を行いスムーズにサービス利用ができるように支援してくれる人が、ケアマネジャーなのです。
それでは、認定されなかった人、いわゆる非該当者はどうなるのということですが、非該当の認定も当然市区町村が行います。また、非該当者の人も二つの区分に位置づけれます。
まず、要支援・要介護状態になるおそれのある人は、虚弱高齢者ということで、地域包括支援センターで介護予防プランを作成し、地域支援事業(今回の制度改正で新たに創設された事業)の、介護予防事業を利用できます。(詳しくは、地域支援事業の創設でご紹介します。)
次に、自立した生活が送れている人は、介護予防に関する様々な支援等が受けられます。たとへば、高齢者福祉事業(生きがい活動通所事業・軽度生活援助事業・配食サービス事業等)があげられます。
なお、この高齢者福祉事業は、市区町村によって取り組み状況が様々です、利用したい場合は近くの地域包括支援センターに相談するのが一番いいと思います。
ということで、非該当と認定された人も市区町村が中心になって、高齢福祉の介護予防事業又は高齢福祉事業で対応してもれえる場合もあります。
また、高齢福祉事業等は介護保険の申請をしなくても高齢福祉担当に相談されると、適切なアドバイスや実施している高齢福祉事業の内容の説明もやってもらえますので申し添えておきます。
介護を必要とする人からの相談から始まり、介護保険の申請、認定、ケアプランの作成、様々な調整とサービス利用までには、いろんな過程があります。
大変な仕事ですが、心あるあなたの高齢者への想いを仕事にしてみませんか。