制度改正18.4

保険料の決め方

被保険者の保険料はどうやって決められるているのでしょうか。現役ケアマネジャーも復習でもう一度ご覧下さい。

改正後の内容についてご紹介します。ケアマネジャーの方は、熟読のうえ被保険者等に質問されることがあれば、すぐ答えられるように対応して頂きたいと思います。


保険料を納める人は、介護保険制度の費用負担(1)でも紹介しましたが、二つの区分に分かれていて、第1号被保険者と第2号被保険者に分かれます。


第1号被保険者の保険料は、市町村が必要な介護費を基に決めているため市町村によって違ってきます。第2号の方は、収入に応じて決まり医療保険に上乗せされているので、個人によって異なります。


保険料の決め方

保険料は介護保険法の中で市区町村が決定し、保険料を徴収するようになっています。「介護保険法第129条及び施行令第38条」


保険料の決定について、介護保険法施行令第38条で詳しく説明してありますが、保険料の決定までに市区町村は、膨大な資料の収集、市区町村が設置する介護保険事業計画策定委員会(有識者等)の意見を聞いたりして、適正な保険料が定められるよう務めています。


現役ケアマネジャーでは、介護保険事業計画策定委員会に参加されている方もいらっしゃるでしょうね。


保険料の決定方法について紹介すると、専門的な記述・細かい補正係数からの説明になりますので、ここではケアマネジャーとして、最低これだけは知っておいてほしい内容としましたので申し添えます。


保険料の決定の基となるものは、今までの介護給付及び費用額等の実績、市町村特別給付に要する費用額・財政安定化基金拠出金の納付に要する費用額等の実績や、次期介護保険事業計画年度の高齢者の人口推計・介護給付費及び費用額の見込み額等から、第1号被保険者(65歳以上)の保険料収納必要額を算定し、それを第1号被保険者人口で除した額が、保険料の基準額となります。

65歳以上保険料基準額


保険料の基準額が65歳以上の全てが同じ保険料ではありません。保険料は所得等に応じて段階別に増減するようになっています。

例)保険料基準額4,000円/月とした場合

第4段階の人・・・・4,000円/月(保険料基準額=第4段階の人)

第1段階の人・・・・2,000円/月(基準額×0.5に定められているため)

第5段階の人・・・・5,000円/月(基準額×1.25に定められているため)

段 階 対  象  者 計算方法
第1段階 ・老齢福祉年金受給者で世帯全員が住民税非課税の方
・生活保護の受給者等
基準額×0.5
第2段階 ・世帯全員が住民税非課税で課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円以下の方 基準額×0.5
第3段階 ・世帯全員が住民税非課税で第2段階に該当しない方 基準額×0.75
第4段階 ・本人が住民税非課税の方 基準額×1.0
第5段階 ・本人が住民税課税で前年の合計所得金額が200万未満の方 基準額×1.25
第6段階 ・本人が住民税課税で前年の合計所得金額が200万以上の方 基準額×1.5

高齢者の保険料は、負担能力応じた負担を求める観点から、原則として各市町村ごとの所得段階別の定額保険料としている。(5段階ないし6段階:上記表は6段階の場合)

Q:保険者ってなあに
A:保険者ということばが良く出てきますが、介護保険法で明記されています。
(保険者)第3条
「市町村及び特別区(以下単に市町村という。)は、この法律の定めるところにより、介護保険をおこなうものとする。」ということで、市町村又は、特別区が保険者となり介護保険を実施することとなります。

Q:被保険者ってなあに
A:これも介護保険法の中で、位置づけられていて、第1号被保険者と第2号被保険者が明記してあり ます。
(被保険者)第9条 次の各号のいずれかに該当する者は、市町村又は特別区(以下単に「市町村」という。)が行う介護保険の被保険者とする。
 一 市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者(以下「第1号被保険者」という。)
      二 市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者(以下「第2号被保険 者」という。)

今、第1号の保険料が市町村によって大きな差が出ています。問題と思いませんか、第2期介護保険事業(H15〜H17)で見ると、「全国平均3,293円ですが、最大と最低では4倍弱の差が出ています。」厚生労働省の介護保険料の分布状況ですが下は1,501円、上は6,000円となっています。


大きな開きがでてます。


なお、厚生労働省が全国の保険者(自治体等)の第1号被保険者の保険料を公表していますのでご覧下さい。現役のケアマネジャー度ご覧下さい。保険料の較差が、よくわかります。

 
項目順に、都道府県名、市町村(保険者)名、第2期(H15〜H17)の保険料基準額/年額、月額、第1号被保険者一人当たりの保険給付額(介護保険で給付を受ける額)が掲載されています。


〜全国保険者別第1号保険料基準額及び第1号被保険者一人あたり給付額〜


40歳未満の方は保険料は払っていませんが、国負担、県負担の部分は税金ですので40歳未満の方も税金の一部を、介護保険に負担していることになるんですね。


新しい情報として、厚生労働省は3/23日、2006年4月からの第3期介護保険事業計画の財源となる介護保険料(65歳以上の人が払う保険料)が、全国平均で、月額4,090円となる見通しを介護保険事業運営懇談会に示した。改定前の3,293円より24%アップの大幅引き上げとなると報告しました。


その理由として、高齢化や介護事業者による需要の掘り起こしで、介護サービスの利用が増加、総費用が制度開始時の2000年度に比べ、06年度(予算ベース)は約2倍の7兆1000億円に増え、その後も増加が見込まれるため、上げ幅は前回03年度改定時の13%増を上回ったということです。


高齢者がより高齢化することで、今後も介護サービス需要が増えるのは確実なため、次回改定の09年度以降も引き上げが続く見通し。


厚生労働省は、更に保険料の引上げを予測しています。介護保険の現状を見たときに、実際そうなる要因もわかります。また、持続的に制度を維持するために、保険料負担を20歳からの負担にする議論もなされているところです。


本制度は必要な制度だと思いまが、費用負担が極端に高くなると、国も県も、それから保険料を納める私達も持続不可能となるでしょう。そこをどう進むべきかが、今後の課題となります。


いえることは、費用額を今までの様な伸びで増加させないことだと思います。2015年には、団塊の世代が高齢期(65歳)に到達します。高齢者の自然増により、費用の増加を抑制することは大変むずかいしいことです。


しかし、費用負担を抑えられるように、介護予防事業の効果的な実施を行い、新規の介護認定者を急激に増加させないようにすること。更に、要介護状態の軽減若しくは悪化の防止につきると思います。


行政ももちろんですが、この鍵をにぎるのがケアマネジャーだと思います。


認定者への必要なサービスは、当然だと思います。また、ケアプランは充実して利用者も満足していても介護認定の更新をしてみると、介護度が進んでいたいうこともあると思います。


ただ、ケアマネージャーが、要介護認定者の尊厳を維持しながら、ここをしっかりと目標として仕事に取り組むことで、少しでも費用負担抑制につながることができると思います。


ケアマネジャーは、利用者・市区町村・事業所等の間に入り調整を行う大変な仕事だと思います。


しかし、いなくてはならない人であり、制度の中の重要なポストです。


ケアマネジャーは、高齢者福祉の担い手として、やりがいのある仕事としてあらためて認識していただければと思います。