介護保険の要であるケアマネジャー
介護保険の現状
さて、6年を経過した介護保険制度、今どんな状況なのでしょうか。
また、制度が始まってからどう変わってきているのか紹介します。
ケアマネジャーとして、今後どう進むべきかヒントになればと思います。
介護保険の現状
厚生労働省が発表した介護保険の現状を見てみましょう。
(1)被保険者数:介護保険被保険者証を持っている人(介護保険の認定を受けられる人)
65歳以上の被保険者数は、5年5ヶ月で約378万人(17%)増加
| 区 分 | 2000年4月末 | 2003年4月末 | 2004年4月末 | 2005年9月末 |
| 被保険者数 | 2,165万人 | 2,398万人 | 2,453万人 | 2,543万人 |
2015年には、団塊の世代が高齢期に(65歳)に到達します。
それに伴い2015年には「高齢者人口」は、3,277万人(2005年9月末より734万人増加)に、「高齢者世帯」は570万世帯に増加、認知症高齢者も現在の約150万人から、2015年には約250万人に増加すると予想されています。
【団塊の世代】毎日中学生新聞 2005年11月25日
1976(昭和51)年に作家・堺屋太一が発表した小説『団塊の世代』からとったもの。
47年〜49年にかけて生まれた第一次ベビーブーム時代に生まれた人たち。人口約1000万人、前後の世代より約200万人上回り、グラフにするとその部分だけがヘビが卵をのんだように膨れていることが命名の由来。
この原義が拡張され、1943年〜1953年生まれの世代を次のように分類することもある。
・プレ団塊 1943年(S18) 〜 1946年(S21)生まれ
・団塊 1947年(S22) 〜 1949年(S24)生まれ
・ポスト団塊 1950年(S25) 〜 1953年(S28)生まれ
(2)認定者数:介護保険の介護認定を受けいる人
介護認定を受けられた方は、5年5ヶ月で約207万人(95%)増加
| 区 分 | 2000年4月末 | 2003年4月末 | 2004年4月末 | 2005年9月末 |
| 認定者数 | 218万人 | 348万人 | 387万人 | 425万人 |
| 認定者数/被保険者数 | 10.1% | 14.5% | 15.8% | 16.7% |
要支援・要介護度別の増加率(介護保険事業状況報告2000年4月末〜2005年3月分)
要支援・要介護1(軽度認定者)の認定者を受けられた方が大幅に増加 137%の増
急増する軽度者は認定率の地域格差が大きく、事業所の「掘り起こし」も考えられると指摘する人もいる。
| 区 分 | 要支援 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
| 増加率 | 137% | 55% | 65% | 46% | 59% | 87% |
(3)サービス受給者数:介護保険の認定を受けてサービスを利用している人
5年3ヶ月で、居宅(在宅サービス)166%、施設サービス52%、全体で126%の増加
| 区 分 | 2000年4月 | 2003年4月 | 2004年4月 | 2005年7月 |
| 居宅サービス | 97万人 | 201万人 | 231万人 | 258万人 |
| 施設サービス | 52万人 | 72万人 | 76万人 | 79万人 |
| 合 計 | 149万人 | 273万人 | 307万人 | 337万人 |
(4)総費用の伸び:介護保険にかかる全体の費用のこと
介護保険の総費用は、毎年増加している。00年度〜05年度の伸び率188%
| 区 分 | 00年度実績 | 01年度実績 | 02年度実績 | 03年度実績 | 04年度予算 | 05年度予算 |
| 費用額 | 3.6兆円 | 4.6兆円 | 5.2兆円 | 5.7兆円 | 6.3兆円 | 6.8兆円 |
介護認定の対象者となる65歳以上被保険者の増加、団塊世代の高齢期到来による更なる増加と、本来の介護保険制度が目的に向かっていることが伺えます。
併せて、制度当初から介護保険認定者も増加の一途をたどっています。
特に軽度の認定者伸びが顕著に現れています。それに伴い介護保険の費用額も毎年増加し、保険料も高額になっているところです。
このままで推移すると、みんなで支えあう基本的な理念としてある、介護保険の運営はどうしても無理が来ると思います。
今後、どうすれば持続的にこの制度を運営できるか、一つの手法として国が打ち出した、今回の大幅な制度改正、ケアマネジャーみんなが制度改正の分析を行い、地域のケアマネジャー協議会等で議論して頂ければ幸いかと思います。
そして、今回の制度改正が、目的達成のための一つの手法として結論がでたならば、利用者を中心に、行政・地域包括支援センター等と一緒になり、制度改正の目的のために邁進していただきたいと思います。